菅さんの成し遂げた仕事の中で次の3点を特に評価し、ありがとうとお礼を言いたいと思います。
1.浜岡原発を止めたこと
原発に反対する人たちが特に心配していたのが、必ず起こる東海地震の真上に建設されている浜岡原発でした。未然に危機を回避できたことは大きな成果です。
2.エネルギー再生法案を通したこと
今まで自然エネルギーが進んでこなかった原因の一つが、エネルギーの買い取り量が制限されていたことです。この法律により例外規定はあるものの、全量買い取りが義務付けられ、自然エネルギーの普及が大きく前進するものと期待します。
3.辞任の前に福島に行き、言いづらいことをお願いしてきたこと
言いづらいこととは、①福島を除染した放射線の中間貯蔵地にせざるをえないこと、②3km圏内は帰れない可能性が大きいことの2点です。
多くの人がいずれそうなるのではないかと懸念を持っていたことであり、いつかはっきりお願いする必要があったことだと思います。
新首相にその仕事をさせるのは酷だと考え、最後に嫌われ役を果たしたのだと考えます。菅さんエライ!と私は思います。
私も在任中は菅さんにいくつかの不満はありました。
例えば、①原発事故にかかりきりで、避難する住民や震災・津波の被害者に目が向いていないように感じたこと、②被災地に足を運ぶ回数があまりに少ないこと、③唐突な発言が多かったことなどです。
震災対応が遅いという批判はありましたが、私はそれは菅さんだけの責任ではないと考えます。私も震災対応に不満はありましたが、誰もが未経験のことでしたし、他の人が首相だったらもっと迅速な対応ができたかは疑問です。
周り中が敵のように見える中で、最後までよく頑張ってくれたと感謝します。菅直人さんお疲れ様でした。そしてありがとうございました!
出沼恵美子